【良い演奏のためのヒント】誤変換してませんか?

   2020/11/05

誤変換昨日のブログで”変換して音を聴いている”という話をしましたが、しばしば演奏時に謝った変換、つまり勘違いや思い込みをしてしまっている場合があります。いくつか具体的な例を挙げてみようと思います。

 

リズムが変わっただけなのに、テンポまで速くしてしまった
技術的な難所を練習してもなかなか上手にならない。ふとメトロノームを使って弾いてみたら・・・あれ?という経験ありませんか?
指を動かす速さ(つまりリズム)が変わっただけなのに、曲を進める速さ(つまりテンポ)まで変換してしまったのだと思います。
リズムはテンポが定まらないと存在できません。テンポ→リズムの順で常に楽譜を読みましょう!

ミスをしないように弾いているつもりが、小さな音で弾いてしまっていた
慎重に、丁寧に弾いている感覚だったのに、いつの間にか弾き間違いを悟られないような(悪い言い方をすると隠ぺいするように)演奏に変換されてしまっていた。
ミスも聴き手に伝わって初めて誤りと認識されます。まずはミスも聴こえるような演奏をしましょう。

綺麗な音で弾いていたつもりが、聴こえない音になっていた
柔らかい音=綺麗な音、硬い音=汚い音、と決めつけていませんか?長所と短所は表裏一体です。綺麗な音ばかり意識していたら、相手には不明瞭な音に変換されて伝わってしまったのかも。
両方の良いところをバランス良く配合して、綺麗で明瞭な音で奏したいですね。

大きな音で弾こうと身体全体を動かす感覚で奏したのに、録音を聴き直すと小さな音だった
聴こえてくる音が大きくなきゃいけないのに、身体を大きく動かすことに変換されただけ、になっていたんですね。
大きな音を出すためには、弦を大きく振動させなきゃいけません。そのための身体の動きを見つけましょう。

良いフォームを模索していたら、身体のあちこちが痛くなった
その構えを強制したために、良いフォームで弾くという指令が「身体を動かないで弾く」という強制に変わってしまったのだと思います。”動かない状態を自分に強要して、動け!という理不尽な指示をだせば結果はどうなるか?”それは自明の理です。
”良い子にしなさい”=”動かないで!”ということではありません。勘違いしないようにしたいですね。

書き連ねればいくらでも挙げられます。自分でもこの種の誤変換は何度も経験があります。

自分で気が付くことが最も好ましいのですが、いつの間にか・・・となるのが人間です。

第三者のふとした一言をヒントにして、テクニック(左右指のタッチ=触覚)で試行錯誤をし、目(楽譜をよく読む)と耳(自分の音を聴く)ことで誤変換がないかどうか確かめたいですね。

 

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